「名古屋絵付け」伝統的な「手描き」による技法の中でも、イッチンを活用した「凸盛り」と呼ばれる「盛り上げ」装飾に特化した講座の講師を務めています。
この「凸盛り」講座のコンセプトは、「名古屋絵付け」伝統的技法をしっかりと学び、それを基に新たなデザインモチーフを取り入れたオリジナル作品をつくる、という学びの場を創造することです。
この講座の基本となる上絵付技術は、「名古屋絵付け」最後の凸盛り職人高木はるゑ氏が受け継がれた「凸盛り」です。
この「凸盛り」講座を担当するにあたり、高木氏の伝統的技法を踏まえ、そこにこれまで行ってきた技術研究を加え、それらを基に、新たなアプローチによる講座カリキュラムを準備いたしました。
この講座カリキュラムは、2018年~現在、一般財団法人名古屋陶磁器会館「名古屋絵付け教室」金曜日講座「凸盛り」(月2回、年間24回開催)で採用しております。
これまで、上絵付け初心者から国際的に活躍する陶芸作家など、多くの方に受講いただいております。受講生さんの共通点は「イッチン」を始めて活用する、というところでしょうか。
【凸盛り】
伝統的モチーフ「凸盛り竜」
「凸盛り」講座のカリキュラムは、「基礎編」「応用編」とありますが、最終的に画像の「凸盛り竜」の描法を習得することができます。
【ガラス盛り】
「凸盛り」講座では、「ガラス盛り」と呼ばれる技法も取り入れたカリキュラムとなっています。画像は、「ガラス盛り」の実演を撮影したものです。
真鍮製の先金(イッチン)を使い、盛り絵具を施した後、ガラスの粒を定着させます。焼成後、「ガラス盛り」に光をあてると、反射により、加飾部分がキラキラと美しく輝いているように見えます。